従業員インタビュー
S.Hさん

生産技術部 部長

生産技術部 部長 S.Hさんの写真 生産技術部 部長 S.Hさんの写真

夢と希望にあふれ入社を決意

私は1993年の入社です。当時は『半導体』と聞いてピンとくる方はあまりいなかったと記憶していますし、『産業のコメ』という言葉もまだ学生には浸透していませんでした。なぜ私がこの業界、この会社に就職することになったか…理由は二つあります。一つは地域に根差した企業であったことです。すでに大手企業2社から内定をいただいていましたが、地元からの通勤圏内であること、東芝の前に『豊前』という地名がついていることにとても心惹かれ、当社の面談を受けることにしました。入社後は別の拠点で勉強することになるが、数年で戻り腰を据えて働くことができる、と採用面談の際に言われました。もう一つの理由は、モノづくりに携わることができるということです。東芝は当時からエレベータ、家電、電力などいろいろありましたが、「『半導体』という製品の装置の設計に携わってもらいたい」と、とても具体的に明示されたのです。会社見学は、実際に自分が働くことになる豊前の工場に来ることができました。働く場所を見て触れられた、将来のイメージを持つことができたというのがとても大きかったですね。自分の希望が詰まった、夢をかなえてくれる会社だと直感し、見学の翌日には入社の意向を伝えたのを覚えています。

対話中の生産技術部 部長 S.Hさん

各拠点での経験が
今の自分を作り上げてくれた

入社してからの3年間は指示されたことを無我夢中でやりました。大学時代に学んだことも役立ちましたが、それはごく一部で、上司や諸先輩方から手取り足取りていねいに教えていただきました。
まずは北九州工場へ出向し、機械の設計、半導体を作る装置の基礎を学びました。最初は小さなデバイスから始め、2年目からは装置1台を任せてもらえるようになりました。かなりのプレッシャーでしたが、3年間しっかり学んだおかげで豊前に戻ってからも装置一筋、半導体の進化に応じた機能を有した装置を作り上げることができたと思っています。2000年には姫路半導体工場に出向しました。そこで、東芝の全国の半導体拠点に納めるための装置を半期で50ラインほど開発・製作するというような、一番多忙な時期を経験しました。プレッシャーに打ち勝てるような忍耐力を、この現場で学ばせていただきました。
2015年には取引業者が会社清算するという状況を体験しました。当時の私はグループ長で、こちらの会社は当社に100台以上もの装置を納めてくれていました。しかし取引が無くなるという事になれば、装置だけの話では済みません。今後のメンテナンス、特許や知財関係、法律関係、雇用関係等々…今後に向けての当社との取り決め事が山積しておりましたので、3カ月ほど常駐し業務にあたりました。ヒト・モノ・カネについて、俯瞰した目線で全体を考えなければいけない、考えることができた、私自身大きく成長することができた出来事でした。この頃から『全体最適』という考え方が身についていったように思います。

目的意識を持って楽しめば未来の景色は変わる

上司として課員にいつも言っていることが二つあります。一つは『目的意識を持つ』ということです。イソップ寓話のレンガ職人の話を例えにして言い続けています。一つ一つの業務に対してしっかりと目的意識を持って取り組めば、いろいろな考えも生まれてきますし結果も自ずとついてきます。そして5年後10年後に見える景色はきっと変わっていると思います。これは技術者に限らずスタッフ部門や現場での作業をやっているメンバーも同じです。口を酸っぱくして言っていますので、皆さん耳にタコができていると思います(笑)。
もう一つは『楽しもう』ということです。自分自身も「何か面白いことないかな」という姿勢で、楽しみながら仕事をしています。時にはトラブルもありますが、そんな時こそなおさら前向きに考え取り組んでいます。皆さん、私の性格をよく分かっていて「Hさんから仕事を取ったら早死にしちゃいますよ」とよく言われます(笑)。

豊前東芝エレクトロニクス 本社 正面玄関に立つ生産技術部 部長 S.Hさん 豊前東芝エレクトロニクス 本社 正面玄関に立つ生産技術部 部長 S.Hさん

休日の過ごし方など

去年の6月くらいから自転車(ロードバイク)に乗り出しました。
30分くらいで数キロ、10キロ、20キロと徐々に距離が延び、行く範囲が広がりました。自転車は車で入ることができないところにも行くことができますので、地域の見方も違ってきますね。こんなところに道があるのか、歴史遺産があるのかなど、いろんな気づきにもつながります。走るたびにいろいろな発見が面白く、楽しんでいます。

学生へのメッセージ

学生の皆さんに関しては、当社の業務と専攻の内容が違っていても全く問題ありません。会社での業務は教育やOJTでしっかりとフォローしますので「せっかく学んできたのに…」などと気にしないでください。学生の時に学んだ知識は必ずどこかで生きてきます。取り組んできた姿勢、取り組み方が大事です。
私が一番大切だと考えるのは、コミュニケーション力です。意識している方は目の色が違う、口角が上がっている、すると自然と笑顔で会話をしています。苦手意識を持っている方もいるかもしれませんが、当社は1人で成す仕事ではなく、ワンチームで助け合いながら業務を行っています。自分ができなくても周りが助けてくれるし、周りが困っていれば声を掛けて話ができるような、そんなチームワークが必要です。そのためにはまずはコミュニケーションです。そんなことを意識しながら、最初は助けてもらうだけでも、いずれ自分が助けてあげる側になるような技術者、スタッフに育っていっていただきたいですね。

当社で作っているフォトカプラという製品は、13年連続でワールドワイドNo.1の売上を誇っています。開発から試作、量産して出荷、そして出荷後のサービスも含めて一気通貫で対応できるのが豊前東芝です。製品を作って、装置を作って、それらが世に出ていく、本当にやりがいのある仕事だと思っています。ぜひ興味を持ってまずは扉を叩いてみてください。

生産技術部 部長 S.Hさんの写真

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